ゴア・マガラ/シャガルマガラ

古龍種
不明

MH4の看板モンスターで、「成長する古龍種」。

古龍種が看板モンスターになるのはMH2のクシャルダオラ以来ですが、
ゴア・マガラに関しては当初より古龍種と明言されておらず、ゲーム内でも「分類無し」となっています。
二つ名も「黒蝕竜」となっており、「龍」の文字は使われておりません。

MH4のストーリー上、ゴア・マガラとは何度も戦うことになるのですが、
やっとの思いで倒したと思ったら、倒したはずの個体が脱皮してシャガルマガラになるというオチつき。

シャガルマガラは「天廻龍」とよばれ、古龍種にカテゴライズされています。

公式設定に基づく生態解説

幼体をゴア・マガラといい、成体をシャガルマガラといいます。
ゴアマガラの目は未発達で、その代わりに鱗粉を撒き散らし、それを感知する仕組みが備わっています。
鱗粉を感知する為の触覚は普段格納されていて、身の危険を感じたときに前方にせり出してくるようです。

成長して脱皮をすると色が白くなり、目も発達してシャガルマガラとなります。
触覚は目が発達したことにより役割を終えますが、そのまま攻撃用の角として機能します。

ゴア・マガラの鱗粉は「狂竜ウイルス」とも呼ばれ、吸い込んだ生物を凶暴化させてしまう効果があるようです。
シャガルマガラは目が発達していますが、鱗粉の機能は残っており、
敵の代謝機能を冒す能力を活用しています。

妄想を含む生態考察

ゴアさんは目が見えない!
その代わりに、鱗粉(狂竜ウイルス)を撒き散らして、それを触角で読み取って周りを探っているらしい…
というのが、公式設定であります。
が、よく考えてみれば、それって本当に機能するのでしょうか?


◆鱗粉はソナーとしては使えない◆
クジラの仲間やコウモリは、超音波を出して周りの様子を探っています。
つまり、ソナーです。
音を当てて、その反射音を聞きとっているので目が見えなくても(暗いところでも)活発に活動できます。
鱗粉撒き散らすのも同じようなもの、だと思いたいところですが……。

音波は秒速約340mで進むので、反射音はすぐに帰ってきます。
しかし鱗粉は風に舞って飛散するのですぐには周りの情報が分かりませんから、
いちいちそれを読み取るというのは素早い動きには適していません。。
ゴア・マガラのように空を飛ぶ生き物には不向きな方法ですよね。

では、なぜ鱗粉を使うのか、そしてなぜその鱗粉が生き物を凶暴化させるのか。


◆ソナーではなくナイトビジョン◆
ゴア・マガラの触角は熱感知センサーである

毒蛇のハブなんかが持っている“ピット器官”と言うのがありまして、赤外線を感知している器官なのですが、
これは視神経に繋がっていて、文字通り“赤外線を視る”事が出来るそうです。
同じようにゴア・マガラも赤外線を“視て”いて、それによって周りの様子を探ることが出来るのかもしれません。
つまり、ゴア・マガラにとって世界は赤外線カメラのように見えているのです。

もっとも、多くの赤外線カメラでは自ら赤外線を出して反射を利用しているし、
そうでない高性能なナイトビジョンでは価格が非常に高くなっています。
それくらいの性能がないと鮮明に画像を赤外線でとらえることはできないというわけです。
ヘビのピット器官もせいぜい獲物のいるところが明るく輝いて見える程度のようです。


ゴア・マガラの触角が長大なのは、より鮮明な解像度を得るためかもしれません。
そして、鱗粉の散布はそれを補助する働きがあると考えられます。

撒き散らされた鱗粉=特殊なタンパク質は風に乗って、獲物となる生き物の呼吸とともに体内に吸収されます。
そして、タンパク質を吸い込んだ生き物は体の代謝が爆発的に高くなります。
代謝が上がる、つまり体温も上昇するので、よりはっきりと獲物の姿をとらえる事が出来るのです。

ですので、「狂竜ウイルス」という呼び方は適当ではなく、
単に代謝機能を狂わせるタンパク質といったところではないでしょうか。
この説では、生物が代謝を狂わされるので、副作用として凶暴性を得るのだと考えられます。


◆何故目を発達させないのか◆
ではなぜ視覚ではなく、熱知覚に頼るようになったのでしょうか?

それは、成体であるシャガルマガラとの競合を避けるため、
若い個体であるゴア・マガラが本来は夜行性だったからだと思います。
闇に紛れるために黒い甲殻を発達させ、熱知覚を得たのだとすれば色々と得心がいきます。
視覚に頼る必要が少ないので、後から目を発達させても問題ないと思われます。

本来夜行性だと考えられるゴア・マガラが昼間に活動しているのは、
現在はマガラ種の個体数が少なく、時間帯で競合することも少ないからかもしれません。
もしくは単に奴が脱皮直前なので天空山に向けて移動しているだけかもしれません。

名前やビジュアルの由来

名前のゴア(gore)は英語で「流血」を意味する単語。
(元々は古い英語で「糞」っていう意味らしいww)

「マガラ」は「マダラ蝶」に由来するという噂があります。
マダラ蝶の仲間は「〜マダラ」という名前になっている種が多く、それをモチーフにしたのかも。
(例:アサギマダラ、カバマダラなど)

デザインモチーフもチョウや蛾の仲間なのかもしれません。
鱗粉、脱皮、変態などはチョウに通ずるモチーフではありますよね。